いつもの教室とは違う広い教室で、片山先生の英語の授業がStart!
7月3日(火)にGLT校内研修会が開かれました。GLTとは、Group Learning Time の略称で、4人グループを作り、ともに教え合い・学び合う活動のことです。大庄北中学校では5年前から実践しており、授業の中に、生徒同士の学び合い活動を取り入れることにより、受け身的な授業ではなく、積極的な学び合いを通して、知識の深化を目標としています。さらに、生徒同士の関わり合いを通して、相手の考えを聞いたり、自分の意見を相手に伝えることができるなどの「人間力」のレベルアップも目指しています。
今回は、校内の先生だけでなく、小中連携の一環として、大島小学校と浜田小学校の先生も多数来られ、生徒たちの学びの場を参観しました。また、研修の指導助言として、東京大学大学院 教育学研究科 藤村宣之教授に来ていただきました。藤村教授は、協同と探求を重視した学習(協同的探求学習)のプロセスと効果について研究されており、全国の色々な中学校に指導助言されています。本校は、2年前からGLTの実践課題や組み立て方などについて指導助言をいただいています。
公開授業では、最初に「今月の歌」をリスニングしました。聞きながらプリントの空欄にどんどん英単語を書き込んでいきました。そして、ペアで重要単語を日本語から英語に直す「バンバン input」を行いました。次にペアで1分間、与えられた話題から自己表現をする英会話練習「ペラペラEnglish」をしました。たくさんの先生が見ている中、生徒のみなさんはスムーズに動いていました。日ごろの習慣を活かしてすごい!生徒たちは、前時に「自分の経験談を友達に伝えよう」をテーマに英作文を書きました。
本時のGLTで解決を目指す課題は、「友達のアドバイスを元に、自分の英作文をより良いものにしよう」でした。前時に作った英作文を4人班で回し読みをして、もっと良いものにするためにアドバイスの交換をしました。「○○ってどんな英語使うんやっけ?」、「辞書で○○を調べてみよう」など前向きな会話がたくさん聞こえてきて、グループで作文に磨きをかけていきました。最後に3人の生徒に作った英作文を発表してもらいました。堂々と英作文を発表する姿は、さすが3年生!発表後は温かい拍手が送られました。
生徒のGLTの後は、参観した先生たちもGLTです。生徒と学びの様子、生徒同士のつながり、生徒と先生のつながり、生徒と教材とのつながりなどについて、意見交換しました。教科の枠を超えて参考になる気付きがたくさんありました。
藤村教授の講演では、「わかる学力」は、協同的探求学習【導入問題の提示→個別探求→協同探求(クラス or 班)→個別探求(発展問題)】によって形成されること。また、協同的探求学習を取り入れることで、学びと育ちの基盤としての人間関係作りにもつながることもわかりました。GLTをするときに大切なことは、個人で考える時間をしっかり取ること。それによって、主体的・対話的で深い学びが実現されることが分かりました。また今回の片山先生の授業は、間違いを気にせず、学びに向かう姿勢を大切にする内容でした。このような場合は、知識やスキルから得られる「できる学力」を意識しない方が良いということも分かりました。他者とともに考える「協同」と、「わかる」ことによる意欲の向上が深い学びにつながるそうです。
今回の研修を通して、大庄北中のGLTは先生も生徒もさらなるレベルアップを目指したいと思います!