平成27年度
本校の全校生徒を対象に実施しました「学校の授業」、「学校生活」、「家庭生活・学習」についてのアンケート結果では、次のことがわかりました。
課題:①約40%の生徒が先生とあまり相談する機会がない。
②夜11時を過ぎても、寝ていない生徒が約50%いる。
③平日、テレビを2時間以上見ている生徒が約50%いる。
④家庭学習を1時間以上している生徒が約30%である。
⑤健康管理に心がけている生徒が約25%である。
また、市内全中学校1・2年生を対象にで実施された学力・生活実態調査では、本校の生徒には次のような傾向があることがわかりました。
1年の傾向と課題
【学力面について】
社会は市内平均よりやや高い。大きく差がある教科はない。理科と数学が弱いのがはっきりしており、特に「数学」については、基礎・基本の習得がこれからの大きな課題となる。全体的に嫌いな勉強を頑張る、まちがえたことをやり直すなど、自己学習力の低い生徒が多い。自分で頑張る生徒とそうでない生徒の差が大きい。
【生活面について】
・8割近くの生徒は部活に入っている。
・授業中に話し合う活動を行っている。 36.2%
・テストで間違えたところをやりなおす。73.6%
・宿題をきちんとする。94.8%
・学習したことを詳しく調べる。33.2%
・家庭学習が30分以内の生徒が71.0%、2時間以上 20.8%である。
・宿題外の勉強をしている。52.8%
・次の日の準備を前日にする。85.0%
2年の傾向と課題
【学力面について】
国語、数学、理科、英語については市内平均を上回っている。市内平均と大きく差がある教科はない。1年同様、自分で頑張る生徒とそうでない生徒の差が大きい。
【生活面について】
・8割近くの生徒は部活に入っている。
・3割近くの生徒は自己肯定感が低く、やり抜く気持ちが弱い。
・授業中ノートをとる。 98.0%
・学校が好きである。 60.8%
・社・理・英で4割以上の生徒が半分わからないと答え、苦手意識が強い。
・授業でわからなかったり間違えたところをよく聞いたり(6.7%)、必ずやり直した りする生徒(19.1%)が少なく、わからないままになっている部分が多い。
・家庭学習が30分以内の生徒が30%近くいる。
上記の課題を解決するため、本年度の重点取組を次の5つとし、
1 学習意欲を高め、確かな学力を身につけさせる
2 心の教育を充実させ、自己実現の意識の高揚を図る
3 食育や体育を充実させ、健康な体づくりに取り組む
4 安全な教育環境を確保し、防災意識の高揚を図る
5 家庭・地域・学校の連携を深め、信頼され、活力に満ちた学校園づくり に取り組む
年度末、学校評議員や本校関係者の方々のおかげで、以下のとおり、学校評価をまとめることができました。今回、皆様にお知らせいたしますとともに、今後、大成中学校の改善に反映させていただきたいと考えています。
なお、お忙しい時間を割いていただき、アンケートにお答えいただいた方々、ご意見をいただいた方々に、お礼を申し上げます。
1 学習意欲を高め、確かな学力を身につけさせる
(総評)本校の取り組み状況について
・様々な授業改善の取組が、継続して実施されていることを評価します。「確かな学力」の定義はよくわからな いが、各教科の「授業がわかりやすい」と評価する割合が、70%を超えることが授業改善の成果を測る一つの観点ではないかと思います。この観点で見ると、9教科中4教科が下回っており、分析が必要です。
・家庭学習の習慣化が学力向上に必須ですが、家庭学習の時間が経年比較でもおそらく伸びていないのではないかと思います。久しく家庭との連携が重要といわれていますが、学校としてどうするのか、対策を取るべき時期だと思います。
2 心の教育を充実させ、自己実現の意識の高揚を図る
(総評)本校の取り組み状況について
・アンケート調査から、概ね良好な学校生活の様子がうかがえます。校長先生をはじめ、先生方の日頃の取組の結果であると思います。ただ、何かあっても先生に相談しにくい生徒が1年生で約半数、全体平均でも4割近くもいることは、教員の側からより丁寧な声かけが必要ですし、生徒の“見えない部分”を探るノウハウも先生方には共有していただきたいです。
・全体的には、良く取り組んでいると評価します。
3 食育や体育を充実させ、健康な体づくりに取り組む
(総評)本校の取り組み状況について
・朝ご飯を食べている生徒の割合や、家族と夕食を食べている割合の高さなどから、食育を通して生活を改善する重要性が、各家庭にも浸透してきたと思われます。学校の取組と保護者の意識の向上が、成果として出ています。
・体育的行事のより一層の充実と、全教職員の一丸となった取組を期待しています。
4 安全な教育環境を確保し、防災意識の高揚を図る
(総評)本校の取り組み状況について
・安全に関する知識を持つこと。自分自身が安全を保持するという行動が取れること。危険を予想する力を身につけること。本来、小さい頃から家庭教育の中で身につけさせるべき力であり、家庭の役割だと思うのですが、学校の丁寧な取組に、安心感を覚えます。
5 家庭・地域・学校の連携を深め、信頼され、活力に満ちた学校園づくり に取り組む
(総評)本校の取り組み状況について
・保護者の学校に対する信頼は、学習の成果が見えた時や、子どもが生き生きと学校生活を送っていることが、家庭生活の中で感じられた時に高まると思います。保護者アンケートの「大成中学校の教育」に満足していない割合が、2年保護者の39%、全学年平均でも34%に上っていることが気にかかります。しかし、学校として課題を認識し、様々な取組を行い、成果も上がりつつあると、他の評価から読み取れるので、尚一層の取組を期待します。
今回の学校評価結果から本校の課題が何であるのか、評価できることは、どのような点なのかが明らかになってきました。課題としては「わかりやすい授業づくり」「家庭学習の定着」「生徒が教師に相談できる関係の構築」などがあげられます。
今後、課題解決のために、可能な限り、具体的な計画を立案し、全教員が一丸となって取り組んで参りますので、ご協力をいただきますようお願いいたします。