今日の給食では、「ぐる煮」が出ました。「ぐる煮」とは、聞き慣れない料理ですが、実は高知県の郷土食(家庭料理)です。写真でわかるように、「おでん」のような感じのおかずです。特徴は、厚揚げはサイコロ状に切るなど、各素材を一口サイズの大きさに揃えること、肉を入れないことです。ですから、出汁の味付けが、より重要になってきます。
土佐料理研究家 宮川 逸雄さん によると、「その一 だしは濃い目にとる!その二 根菜類干ししいたけは先にだしで炊く! その三 火を止めて2~3時間おく!」のがコツだそうです。(NHK高知放送局オンラインより)
「ぐる」とは、土佐の方言で「仲間、一緒」を意味するそうです。したがって、様々な材料を一緒にして煮ることから、「ぐる煮」と名付けられました。さて、一般的な言い方「みんなグルになって、騙す」とは、この土佐方言の「ぐる」とは、どう違うのでしょうか。それは、このぐる煮を見れば、なんとなく推理できます。前述したように、ぐる煮は、みんな同じ位の大きさで、食べやすいように一口サイズに切ってあります。つまり「土佐のぐる」は、きっとよりよき、優しき仲間なのでしょう。肉は強者なので、どうやらぐる煮の(材料の)仲間に入れてもらえないようですね。