2015年9月

8月21日(金) 理科教育研修講座(2)を実施しました。


講話「ICT活用を通した理科教育の可能性について」

  

教育総合センター情報教育担当の東江 潤氏から、講話いただきました。
 「ICTは、あくまで道具です。」と東江氏は、お話しされました。
(1)なぜ、ICTを活用するのか。
(2)教員のICT活用状況
(3)ICT活用上の注意点
 これらを踏まえて、最後には模擬授業をしました。

【講話より】

教員のICT活用指導力の5大項目は以下の通り
(1)教材研究・指導の準備・評価などにICTを活用する能力
(2)授業中にICTを活用して指導する能力
(3)児童生徒のICT活用を指導する能力
(4)情報モラルなどを指導する能力
(5)校務にICTを活用する能力
情報機器を授業に取り入れることで、理解が深まったり、興味・関心が高まり、
教育効果が上がっていることが報告されています。
「まずは、使ってみて下さい」と話されました。
 

 

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【アンケートより】

*板書・模造紙などを使って昔からの授業を続けているので、是非、ICTの活用法を学び 
  たいと思い、参加しました。手軽に活用できそうなものを教えていただき、少し身近に思
  いました。参考になりました。活かしていきます。
*2学期は、もう少しICTを利用しようと思います。
*実験データをグラフ化し、その時間に生徒と確かめられるのは大変良いと思いました。
  さっそく使います。
*是非、シリーズ化をしていただきたいです。
  

 

9月16日(水)小学校 学力向上担当者研修を実施しました。

講話「評価を実践的に考える」  


「アクティブ・ラーニング」という言葉をよく耳にします。児童生徒が、課題を見つけその課題解決に向けて主体的・協働的に学習を進めていくという学び方をいいます。
この学習方法では、グループの形態が多くなります。だからこそ、ねらいある活動とその活動を評価していくことが更に大事になります。

今回は、 「評価を実践的に考える」 をテーマに、
立命館大学教育開発推進機構 講師・博士の河井 亨 氏からご講話いただきました。 

【ご講話から】
 「ルーブリック作成は、こどもたちの姿からはなれないことです。」と
  河井先生は、話さ れました。
 評価は、「説明責任はもちろんのこと、実践の 質の向上のため、
  「生徒と学びの成長」のためといった評価の側面があります。
  一緒くたにせずに、丁寧に腑分けして考えていくことが大事であることを
  話されました。
 ルーブリックは、あくまで評価方法の一つです。児童生徒の姿からはいることが
  大事です。
①児童生徒のつまづきを取り出す。
②つまづきを分解する。
③区切りをはっきりする。
④ルーブリックの箱に、はめていく。 
 



   
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【アンケートより】

* 授業を考えていく中で、何となくつまづきを考えていましたが、つまづきを改めて分解する作業は、
      自分の授業改善につながると強く思いました。今後、授業を計画する上でやりたいです。
*  ルーブリックを実際に作って、概要はよくわかりました。ルーブリックの良さや難しさも見えてきました。
      私自身が学校に広めていけるように理解を深めていかなければならないと思いました。
*  今回の研修でしたことを学校でも取り組んでみたいと思いました。
  

 

平成27年度 教務担当研修

 8月28日(金)教務担当研修を第1研修室にて実施しました。

講話「特別支援教育の知見を生かした学校経営・学級経営~先生方が学校文化を創る~」


みんなが安心して過ごせるクラスづくりへ!
 子どもの中の固定観念を崩す
 子どもの中の序列を破壊する
   一番困っているのは,子どもたち
   困っている子どもたちに先生たちが困っている
   ⇒子どもたちの困っているところが理解できれば,授業改善の可能性が
       出てくる

特別支援教育の知見を日々の教育活動にいかす
<特別支援教育の知見>
○体のこと(発達) ○脳のこと(脳科学) ○心のこと(心理学)
⇒このツールを使って,実践して子どもたちの成長に寄与することが
   何よりも大切

『子ども理解』について考える
○暴言・暴力の多い児童・生徒の理解と対応
○自分勝手な児童・生徒の理解と対応
○不登校や不登校気味の児童・生徒への対応
         ↓
Q.これらの子どもたちをどのように理解しますか?
▲困った子どもたちである。
   子どもは叱ったり,恫喝したりして,言うことをきかせる対象

◎困っている子どもたちである。
   子どもが困っている(未熟,未発達,障がい等)⇔親切にする対象

①自分(教師)の自由意思で子どもたちのとらえ方は変えられる。
②指導・支援を変える。
③子どもが変わる…かもしれない!?
   ※これが大切な順番である
   他人は変えられません!自分で自分を変えることはできます
   「子ども理解」,「自分(指導)理解」を進めていけば,良いのです。

 


発達障害の子どもの育てにくさは…重複障害の可能性を高くする
  かかわられ方による自己肯定感の欠如
     自分への不信,そして他者への不信
     未来の可能性が壊されている
     師がそれに,加担してはならない!

認知レベルでの子ども理解・指導理解のベース
<命を守る(危機管理)機能>
    ○危険か,安全か
    ○(敵)か,味方か
    ○嫌いか,好きか


特別支援の知見を生かした子ども対応の三つの基礎・基本
① 「笑顔」と「微笑み」からスタート!(すべての基本)
② 「プラスの言葉かけ」をシャワーのごとく!
③ 適切な「スキンシップ」を積極的,意図的に!
     コミュニケーションの基礎・基本
 

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【アンケートより】
 

○受講してよかったと心から思えた研修でした。そして,まだまだお話の続きを聞きたかったです。
○子どもとの関わりのみならず,教員間の人間関係,組織の経営に役立つお話でした。
○自分のとらえ方を変えることが笑顔の秘訣のように思いました。笑育を広めたいです。
○昨年度,まさに話された学年と同じような様子で大変でした。今回,思っていたことが言葉として明確になったり,
  まだまだやれたことがあったのではと思ったり,色々と考えさせられました。今回の研修は本当によかったです。
○実践に基づいたお話,よくわかり,共感できることが多かったです。これまでの自分を思い返し,
  確認するよい機会となりました。
  

8月20日(木)学級経営研修講座を視聴覚室にて実施しました。


講話・演習「学級経営のコツ~私語・忘れ物をどうするか~」
  

1 自己紹介


2 指導の前提
 (1)教師の仕事とは?
    主に学校教育を通して子どもを大人に育てる
 (2)あー,あなたは○○ですね
 (3)指導のための三つのトル
     距離をトル 記録をトル 写真をトル

3 私語
 (1)私語の現状
 (2)話が伝わらない時,責任は話し手,聞き手?→ 演習:語り絵
     話は伝える側に伝える責任があります。
 (3)伝わる話とは?
     1 内容 2 技術 3 熱意
 (4)私語の95%の原因は,残念ながら○○にある
 (5)私語に取り組む三つの視点
 (6)私語を防ぐための 大技・中技・小技

4 忘れ物
 (1)忘れ物の多かった子ども時代(今も)
 (2)私の取った対策
 (3)子どもの頃の私が言語化できなかったこと
 (4)忘れ物についての授業をする○自己紹介
 

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【アンケートより】

○ 私語・忘れ物がクラスに多く困っていたので,2学期からすぐ実践できる内容で,とても勉強になりました。
○ 私語・忘れ物については,やはり自分が教師として反省すべき点が多々あると感じました。
   「語り絵」は,子どもとできそうなのでやってみます。
○ 私語や忘れ物のことだけではなく,「教室で行えること」,「こちらの意識をかえなければならないこと」が学べました。
  

 

8月10日(月)図工・美術科教育研修講座を視聴覚室および科学実験室にて実施しました。

講話・実技研修『はじめに子どもありき 子どもの心 絵の心 先生の心』

1 講話『はじめに子どもありき 子どもの心 絵の心 先生の心-子どもの表現の発達と指導のあり方-』
 
 

図工って,何の役に立つの?
 →目に見えないけれど,数字では測れないけれど,たしかにある きっとある
◎感性を働かせて感じ取る
◎人生を豊かにする
◎表現することは自分をつくること絵はだれのもの?

指導の答えを出すのは子ども
「子どもの時代を力いっぱい生きる」 子どもの時間を大切にする →指導に完璧はない

子どもの資質・能力を育てることを視点にして題材を考える
子どもは心が動いて「主題」が生まれる 
「題名」は子どもが決める
○視覚的な題材にとらわれない
○指導のしやすさ 見本からの脱却
○「いいこと考えた」のつぶやきが多い題材
◎子どもの「つくりだす喜び」がある題材

作品は自分
○自分をつくる
○表現は子どもの成長そのもの

絵に表す
○「絵で表す」から「絵に表す」に
○子どもの絵は「かく」 大人の絵は「つくる」
○「創」は ①はじめ ②つくる ③きず … 創造
→子どもは生きていることの「思い」を絵にきざんで成長している

後悔しない自分をつくる

夢と希望
○学校は夢や希望を育むところである
○学習は子どもが夢や希望を育むためのものである。
○教師も,また,夢や希望をもち,子どもに夢を語る人である。

授業は子どもと教師が成長する営み

子どもの「あのね」を見逃さない:心の居場所
◆子どもを見ている先生から 
  子どもが見えている先生へ

子どもの見方を感じ取る
イメージを楽しみながら見る子ども
大人は見えるものしか見えない

子どもの思い
子どもの「思い」は,子どもの「命」のこと

2 実技研修『「ころころアート」から学ぶ子どもの心と教材化の視点』
○どんな転がり方をするのかな?
○この色をつけたらどうなるのかな?
○「こうしたら,どうなるんだろう」
○ためしてみる 造形遊びでとても大切
   造形的実験精神 子どもの時間に大切にしてほしい
   造形的実験精神を養う 造形遊びのなかでたくさん含まれている

3 作品鑑賞会
 

  

 
 




 
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【アンケートより】

○子どもの自由な表現を認めてあげられる教師でありたいと改めて思いました。
  楽しんで取り組める保育を今後も心がけていきたいと思います。
○子どものこころ,発達をしっかり見取る力が欠けているなと反省しています。形や行事に向けて…と
  意識が向いていたことに 気づかされました。
○「自分の授業をうたがってかかれ」という言葉がとても印象的でした。
○作品主義に陥っていた自分をとても反省しました。実技研修では,実際に授業をする時のコツを  
  たくさん教えていただき,今後の授業に生かしていきたいです。
○作品は子ども自身であるとお聞きして,重い言葉だと感じました。これまでの自分の図工の授業をふり返って,
  子どもたちにどう接してきたかを考えると,反省の思いがわきました。
○夢や希望をもつ教室であり,教師も!!「子どもを見ている先生」から「子どもが見えている先生」への言葉が
  とても印象的でした。心あたたまる研修でした。
○子どもが思いを表現することを心から楽しめるってこういうことかと実感できました。「うまくできるかな?」ではなく,
   「どうなるのかな?」「次はこうしてみよう!」と夢中で取り組めました。
  

 

 8月27日(木)小学校国語科 教師の授業力向上研修講座(3)を科学実験室にて実施しました。

講話・演習「思考力・表現力を鍛える国語科の授業づくり」
  
1. 指導案演習①
※自分の学級で国語の研究授業を実施することを想定し,
『単元を貫く言語活動』,  『つけたい力』等,「どんなふうに単元を展開したいか」について単元計画(指導案)にまとめたものを持ち寄っています。

 1年,2・3・4年,5年,6年の合計4グループ
 (1)単元計画(指導案)のプレゼン
 (2)質疑
 (3)相談タイム

2.中間報告
  各グループ代表者によるプレゼン→今宮先生による指導助言
   『言語活動の確定』,『つけたい力の明確化』
  1年…「海のかくれんぼ」【読む】
  2・3・4年…「ごんぎつね」【読む】
  5年…「明日をつくるわたしたち」【話す・聞く】【書く】
  6年…「未来がよりよくあるために」【話す・聞く】【書く】

3. 指導案演習②
  『学習計画』課題→計画→追究→表現→リフレクション
   ○各グループで『学習計画』をまとめる
   ○指導助言

4. 今後の流れ
   ○各自で実践してみる
   ○代表者による授業公開→受講者は授業参観
   ○小冊子にまとめる(各自の指導案を掲載)
 


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【アンケートより】

○授業をみんなでつくることは,とても楽しいことだと感じました。
  講師先生のご助言をその場で聞けることも本当に勉強になりました。
○授業の方向性が少しずつ見えてきました。話し合うと新しい発想が出てきました。
  今後が楽しみです。
○年齢の幅が広く,とても勉強になりました。
  また,みんなでワイワイと意見を出し合えたのが楽しかったです。
  

 

8月17日(月)総合的な学習の時間研修講座を第1研修室にて実施しました。


講話『キー・コンピテンシーを育てる「総合」の授業づくり入門』

子どもたちを取り巻く状況

これからの時代に必要な「学力」は?
 
OECD/PISAの学力観
 ◆OECD 3つのキー・コンピテンシー
   コンピテンシーの核心→思慮深さ
       ① 異質な集団で交流する
       ② 自律的に活動する
       ③ 相互作用的に道具を用いる
 ◆PISA2015 →協働型問題解決能力
   PISA2018 →グローバルスキル コンピテンシー
   粘り強さ,自己制御,情緒的安定などの
       非認知的スキルの測定

人権教育とキャリア発達
 文化階層得点,クラスの雰囲気,キャリア形成力 の関係
 文化階層得点,授業形態,キャリア形成力 の関係

グラデーショナルな学びの時代

「総合」の目標
 ◆習得・活用・探究
 ◆知識・技能の習得と思考力・判断力・表現力の育成

自ら課題を見つけ…の「課題」とは
①国際理解,情報,環境,福祉,健康などの課題
   及び日常生活や社会とのかかわりの中から
   見出される課題
②「答えが多様で正答の定まらない問い」といった性質
③多様な視点から積極的に探究する中で納得できる
   見方や考え方,解決の方途等を自分たちで
   生み出すことが求められる課題

問題解決学習の類型

話し合いを仕掛ける~すべての子の言語活動・意思表明のために~
 

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 【アンケートより】

○現在の子どもたちを取り巻く状況や教育の流れなど,これまで自分が見えてなかった部分を
   たくさん知ることができました。
   また,総合的な学習の時間の「学習の仕方」が他教科の学習につながっていくと感じました。
○講話は,貴重な内容が多く,これから先に子どもたちにどんな力をつけるべきなのかを考えさせられました。
   次回このような研修があるなら,入門から実践編という形で,ぜひアクティブ・ラーニング形式で
   やっていただきたいです。その際は,次回も参加したいです。
○子どもたちに提示するテーマをより身近なものにするためにも,私自身がまず,いろいろなニュースなどを見て,
   知識をもっておくべきだなあとあらためて感じました。
○児童に主体的に協働的に学習させるための課題は教科内にたくさん散りばめられていて,
   教師が「どのように学ばせてあげたいのか」を考えることが大切であると改めて理解できました。
○現状として,先生主体の授業形態をとっている場合が多いように考えられる。
   今一度,教育とは何か,学力とは何か,子どものためになることは何かを考えて指導していきたいと思います。

 

平成27年度 教頭研修

8月4日(火)教頭研修を第1研修室にて実施しました。


講話・演習「学校のマネジメントについて考える」

  

1 マネジメントとは

2 マネジメントと学校教育

3 学校の語られ方

4 学校におけるリーダーシップとは何か

5 学校カリキュラムの開発に向けて
○自校のこれからの校内研究を考えてみよう

6 リーダーシップとしてのコミュニケーション
○書き言葉:テキストで人を動かすとは
○話し言葉:声を発するとは→声のチェックポイント
○非言語コミュニケーションの種類→たとえば,視線
○コミュニケーション関係を5W1Hで考えてみる
○教職員にどのような眼差しを注ぐか
○コーチングの考え方

7 学校という場の規範あるいは雰囲気
学校でのやる気と笑い,楽しさ,ユーモア ~笑い学の知見から~
○その集団へのこだわり,さらに誇りは,いかに生まれるか。
○共通体験,共感-「わかる、わかる」
○笑いは人を結びつける。真似をすることでわかる気持ち
○認め合う関係,許し合う関係を促す。
○「まじめな雑談」のできる環境を
 

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【アンケートより】

○違った視点で業務を見直すことが大切であることがわかりました。
○普段使える具体的で有効な方策が多く,とても参考になりました。
○学校の校内研修を基本から見直すよい機会となりました。

 

・ 未来を生きる子どもたちに・・・  尼崎北小学校  校長  川見 孝男

・ 今年度の特色ある研修から  研修担当係長 桑野光枝

・ 子どもの心を支え育てるために  教育相談担当係長 岡本 薫

・ 教育情報コーナーへどうぞ ・ 視聴覚ライブラリー、利用の仕方

こちらからご覧ください ↓
教育総合センターだより No.137(PDF)

 
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