平成25年度 生徒指導・不登校児童生徒支援研修講座(2) (8月21日)

人間関係と心理的適応の関連、特に学校と子どもに関する人間関係(子どもの友人関係、子どもと教師の関係、教員同士の連携と協働等)についての研究に基づき、不登校への早期対応についてのご講話をいただきました。
実践的な研究結果に基づいたデータや心理学の知見を活かした説明は説得力があり、児童生徒理解や指導に偏りが無いかを常に客観的に確認することの大切さや効果的な指導のあり方について、受講者は理解を深めることができる研修となりました。

 

《 内容 》
 講話 「不登校への早期対応 ~お互いを認め合う学級づくり~」

 
《 講話より 》
 1 学級心理学における学級づくりの枠組み
  ● 学級全体を見渡したアセスメントが重要

 2 子どもの健やかな成長を促す「居場所」の役割
  ● 「居場所」としての学校の特徴、先生の存在とは

 3 教師はどんな子どもが「気になる」か(仮想事例より)
  ● どのタイプが「気になる」かによって指導スタイルが異なる 

 4 子ども理解の観点
  ● 『何」を「どう」見るか』が重要

 5 教師の視点の共通性と相違
  ● 「視点の幅を広げる」ことは教師同士でも必要かつ有意義

 6 人が他者を公平に見るのは難しい
  ● 同じ行動なのに「誰が」したのかで解釈が違う

 7 先入観が及ぼす影響
  ● 無意識のうちに先入観の影響を受ける

 8 子どもに対する評価によって教師の態度は違っている
  ● 教師が自分の判断を吟味する手立てが必要
 

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 9 教師が視点を確認することで子どもへの働きかけが明確になる
  ● QUによる学級状態の確認     ● 教師用RCRTの結果をフィードバック

 10 教師の働きかけは学級を変える
  (1) 「受け入れられている」という気持ちを育てる言葉かけ
  (2) ポジティブな言葉かけは「誉める」だけではない
  (3) 「受容的態度」と同等に重要なのは
      「自信・客観的態度」や「指導的態度・指導力」
    (例) ● 納得のいく理由で叱ってくれる     ● 悪いことをした時には、どの子も同じように叱る
        ● いじめなどがあった時には、見逃さずに必ず叱る     ● いつも落ち着いて堂々としている
        ● ルールを決めるときは、子どもの意見も聞いてくれる
  (4) 「怖さ」、「罰」、「外見」は、影響力は小さく一時的なもの


《 感想より 》

  • 先入観は怖いなと思いました。自分の見えているものは絶対ではないということを分かっておくことが大切だと思いました。周りの先生方に聞きながら、独りよがりでない判断をしていきたいです。
  • 心理学的なデータに基づいて話しをいただき、とても説得力がありました。自分の日々の取り組みについて考え直してみたいです。
  • 身近なテーマで役立ちそうな内容も多く、学びある研修でした。教育現場でも今日学んだことを活用しようと思いました。

 

 
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