平成24年度 特別支援教育研修講座(2) (8月23日)

 応用行動分析の基礎的な理論や学校現場での実践的な活用への手立てについて、専門的な立場からお話をいただきました。
     
≪ 内容 ≫
講話 「発達障害の児童生徒の理解と対応」  ~応用行動分析(ABA)の視点を通して~
 
・支援には診断が必要か?
 診断は長期的な視点でみると大きなメリットがありますが、必ずしも診断がないと支援できないというのはまちがいです。行動観察から、今できる支援を今すぐ行いましょう。
 
・行動の前後から行動を理解することが大切
 ABC分析(A:すぐ前の状況→B:行動→C:すぐ後の結果)を行い、例えばC(すぐ後の結果)の部分を強化(よいことがあると、その行動が起こりやすくなる)または弱化(良くないことが起こると、だんだんその行動は減っていく)することで行動を変化させることができます。
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・実践ABA(応用行動分析の実践での活用方法)
  行動を変える・作るプロセス1~11
  1. 困った行動をリスト化
  2. 介入の優先順位を決める
  3. 行動を具体的に書く
  4. 目標行動を決める
  5. ABC分析しながら行動を観察する
  6. 行動のデータをとる
  7. 行動介入計画を作成する
  8. 適切な行動を増やす
    問題行動を減らす・変える
  9. 介入の効果をチェックする
  10. 介入の効果がある場合の考え方
  11. 介入の効果がないときの考え方
 併設校における課題を持つ生徒への対応も含め、応用行動分析(ABA)を活用した実践事例を数多く、写真等交えながら紹介していただきました。
 
 障害の診断の有無に関わらず、広く子どもたちを理解し支援する上で、応用行動分析(ABA)の有効性を認識する研修となりました。
≪ 感想 ≫
  • わかりやすい実践的な講演をありがとうございました。自分の地域の高校生の実態とよく似ていたのでとても勉強になりました。また小学生の生徒指導にも生かせることがたくさんあったので参考にさせて頂きます。
     
  • 行動の記録を取ることの大切さや子どもの好きなこと、のばすことのできることを見つけ出すことをもう一度考えてみたいと思いました。ほめられることは大人になっても嬉しいので、子どもはもっとほめてほしいものだと思いました。(ほめる状況を意図的に)
     
  • ほめ方叱り方のポイントの話を聞いて、叱る時には理由をつける、また、ほめる時には、意図的にほめる場面を作るということを実践したいと思った。
     
  • 現場でもすぐ取り組めそうな内容だったので、生かせていけたらと思いました。後半の実際の高校の授業風景を見られたことは、とても参考になりました。小、中学校での身につけさせておきたいことに対して、もっと子ども達にはたらきかけていかなければと思いました。

 

 
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