朝会(平成24年11月21日)
小田南中学校の439名の生徒のみなさんおはようございます。
11月も半ばが過ぎ、今年も後一ヶ月半になりました。一つ年を取ることになります。年は重ねていくばかりで決して若返ることはありません。一瞬一瞬を大切にして悔いのない時を過ごして下さい。
話しは変わりますが、本校に来られた方から「小田南中学校の生徒の皆さんは良く挨拶をしてくれる」と褒めて頂きます。先生も誇りに思っています。
社会人になっても、挨拶が笑顔で心からできることは、大切です。その場をつくろう為の挨拶は、相手にはすぐにわかるものです。例えば、高校の入学試験で面接がある学校があります。その際、挨拶をします。面接官は、その挨拶を聞いて日頃から挨拶ができているかどうかを聞き分けます。これまで何千人もの面接をしているとわかるものです。皆さんは、学校内だけでなく、登下校時に地域の方等にきちんと挨拶ができていますか。日頃、心から挨拶をしている人はできます。とこでも、いつでも、誰に対しても挨拶がきちんとできる人になって下さい。お願いします。
今日は、プロゴルファーの「石川寮選手」のことについてお話をします。
11月11日に最終日が行われた大会でツアー通算10勝目を挙げました。21歳1ヶ月での10勝到達は1973年のツアー制施行後の最年少記録となりました。
特別な才能があったわけではないという彼は、幼稚園の時には、同い年で一人だけ鉄棒ができず、走るのも最下位グループ。器用な方でもなく、小学生の時にはプラモデルを完成させられなかったこともあったそうです。ぜんそく気味だったので、ぜんそくにいいと聞いた親が水泳を習わせたそうです。
小学1年の時、父親に教わりゴルフを始めました。中学時代は陸上部の短距離選手だったのですが、ゴルフも並行して続け、2005年の関東中学選手権、全国中学選手権で優勝しました。
サッカーも好きだったが、そんな親子がゴルフに本気モードにスイッチを切り替えたのは、小学校4年のときに「マスターズで優勝したい」と言ってから、親子どちらかが熱心というのではなく親子共に熱意を持っていたことです。
彼の性格は初対面でも気さくに話しかけるタイプで、有名になる前に学校の友達がたくさんできていました。ツアーを回って授業に出席できないときにもノートのコピーを送ってもらったり、メールで励まされたり、たまに学校に行けたときにも変わらず普段どおりに接してくれたクラスメート達がいました。
2005年全国中学ゴルフ選手権優勝。07年に杉並学院高に進学、ツアー初出場の5月マンシングKSBで15歳8カ月の史上最年少優勝を達成しました。そして2008年1月にはプロ転向しました。
尋常ではない練習量もさることながら、全体を通して伝わってくる彼の素直さ、正直さ、家族への思い、家族からの思いが何より素晴らしいと言われています。
彼が思っていることは、プロゴルファーというのは孤独な生き物です。どれだけの仲間がいても、変わりにボールを打ってくれる人はいません。全て自分の責任です。でも、それを支えてくれる仲間はいます。仲間は大切な時間を、プロゴルファーに捧げます。その仲間の想いというのは、時にプレッシャーとして重くのしかかります。しかし、そのプレッシャーを乗り越えると『勇気』に変わります。勝つためにはこの『勇気』が自分にも想像出来ないほどの力を発揮させてくれます。
石川選手は、この勝てない2年間でその『勇気』の存在を意識したと思います。自分のためだけに頑張ると言うのは限界があります。でも、自分を信じて待ってくれる仲間がいる限り、限界はありません。あきらめそうになっても、辛く逃げ出したくなっても、仲間が一緒に戦ってくれる限り、彼は挑戦を続けると話しています。
彼の素晴らしいところは、ゴルフに対する天才的な素養があった訳でもない中で、尋常ではない練習量もさることながら、彼の素直さ、正直さがプロゴルファーの道を切り開いていったのではないかと思います。
また、彼を支えてくれる多くの仲間がいたことだと思います。
皆さんも、正直に、そして素直で多くの仲間から信頼される人物をめざして努力して下さい。
今日は、挨拶の大切さ、プロゴルファーの「石川寮選手」について話しました。
以上で終わります。